トップ  >  項目別目次  ・  創刊号目次  >  子どもカテキズムオリエンテーション



創刊号 子どもカテキズムオリエンテーション (2001年4月)
                                  相馬伸郎 (名古屋岩の上伝道所宣教教師)


 いよいよ別冊『子どもカテキズム』を用いた教会学校のカリキュラムを進めてまいります。この欄をお借りして、本教案のオリエンテーションを記させて頂きます。

−「子どもカテキズム」の成り立ち−
 『子どもカテキズム』は、もともと筆者の仕える名古屋岩の上伝道所がまだ単立教会として開拓伝道をしながら、日本キリスト改革派教会加入を目指す教会形成の歩みのなかで作成したものがその土台となりました。作成のひとつのきっかけは、当時、まだ「日曜学校」として整わない状況の中で、主日礼拝式と平行して子どもの教会学校分級を教師が毎週交代で担っておりました。これといった教案誌を定めることもない状況の中で、何かきちんと教えるものが欲しいという要望がだされました。チャンスとばかりに、1・2週間ほどで『岩の上こどもカテキズム』を書き上げました。1997年5月の事であります。チャンスと言うことで、既にご想像下さる方もおられるかもしれません。これは単に、子どもらのためだけの教理教育を意図したものではありませんでした。むしろ、このカテキズムは、名古屋岩の上キリスト教会の会員全員が祈祷会他で学んだのであります。その前に『雪ノ下カテキズム』を学び、すこしずつ教理アレルギーを取り除く努力を重ねました。しかし、一気にウエストミンスター小教理問答、ウエストミンスター大教理問答を学ぶことにはなお抵抗があると感じておりましたから、この『岩の上子どもカテキズム』によってその橋渡しを目指したのであります。事実、加入の準備、土台作りに有益となりました。内容は直ぐにお気づきのことかと思いますが、ウエストミンスター小教理問答がベースになっております。
 このように、実情は純粋な「子ども向け」ということを目論だものではありません。その意味で、『子どもカテキズム』と銘打てるのか、まことに心もとないものです。ただ、岩の上伝道所の子どもらのための説教に用い、後に、我が娘たちの小児洗礼入会式の準備としても用いました。また、これをお子様の信仰告白の準備にお用い下さっておられる他教会員の方もおられることも直接伺いました。
 本来、カテキズムとして、新しく書き下ろしたものを採用することが願わしいはずであります。しかし、諸般の事情により、教案誌編集部は、『岩の上子どもカテキズム』をもとに、『子どもカテキズム』を作成することと致しました。カテキズム研究の執筆者、望月信牧師に手を加えていただき、教案誌編集部で最終的に確定いたしました。通常、カテキズムでは触れないようなところまで踏み込んだ点もいくつかあります。皆様のご意見、ご批判をいただければ幸いです。

−全てのキリスト者の教育と
伝道のための「教案誌」−
 「まえがき」にも記させていだきましたように、「教理の体得」の道は、大人が子らに信仰の道、救いの道を指し示すためにも求められると信じます。そうであれば、この教案誌は教会学校教師のみならず、契約の子の親にとっても決して不要なものとはならないのではないでしょうか。もともと「教理」は勿論、大人用・子ども用という区別はありません。この『子どもカテキズム』・『日曜学校教案誌』がキリスト者の「伝道のことば」を紡ぎだす一助となることも、私共の深い祈りの内にあることであります。

−カリキュラムの予定−
 第1年目のカリキュラムは、『子どもカテキズム』の前半、第一部「人生の目的」及び第二部「信仰の道」までを扱います。第2年目は、後半第三部、「生活の道」を扱います。なお神がお許しくだされば、第3年目以降は、聖書の救済史に即したカリキュラムの編成を考えております。

COPYRIGHT(C) 2005  日本キリスト改革派中部中会教会学校教案誌編集委員会   ALL RIGHTS RESERVED